ワンヘルス認証第1号取得。 長期無薬で大切に育てた「はかた地どり」を、安全に美味しく食卓へ。

ワンヘルス認証第1号取得。 長期無薬で大切に育てた「はかた地どり」を、安全に美味しく食卓へ。
福栄組合 専務理事 中垣 誠

福岡県はかた地どり推進協議会

福栄組合 専務理事 中垣 誠さん

福岡県ワンヘルス認証第1号を取得した銘柄鶏「はかた地どり」の生産・加工・販売を一貫して行う「農事組合法人 福栄組合」で専務理事を務める中垣さん。食品関連の企業を経て2013年に入社し、営業担当として飲食店や小売店へ「はかた地どり」をPRするほか、ブランディングへの取り組みなども行っています。



認証品目
鶏肉
「はかた地どり」の特長を教えてください。

「はかた地どり」は、福岡県で親しまれている水炊きやガメ煮などの郷土料理をおいしく味わうための鶏肉として、1987年に福岡県農林業総合試験場で開発された銘柄鶏です。当初は国内の在来種・軍鶏(シャモ)をベースにしていましたが、黄斑プリマスロックをかけ合わせたオスに、さらに白色プリマスロックのメスをかけ合わせた現在の「はかた地どり」が誕生しました。従来のものに比べてうま味や柔らかさが向上したことでより多くの消費者の方に受け入れられ、いまでは全国の地鶏のなかで3位、九州では1位の生産量を誇ります。さらに、「はかた地どり」の胸肉には認知機能の低下を抑制する成分が多く含まれていることが認められ、2019年に生鮮肉類では全国初となる「機能性表示食品」として認定されました。

「はかた地どり」の育成は、筑後地区を中心とする福岡県内9か所の農場で行われています。一般的に「若どり」といわれる『ブロイラー』は出荷日齢が45日ほどですが、地鶏には出荷日齢75日以上という規定があり、「はかた地どり」は出荷日齢を75日以上と定めています。28日齢以降は1㎡当たり10羽以下で平飼いしているため、自由に動き回ることができ、鶏本来のうま味とコク、適度な歯ごたえを持った鶏肉となります。

梱包準備中のはかた地どり
「福栄組合」はどのような組織でしょうか?

当組合は、福岡県畜産課や全農福岡などからなる「福岡県はかた地どり推進協議会」の一員として、「はかた地どり」の養鶏から処理販売まで一貫体制で生産をしている農事組合法人です。めざしているのは、安全・安心を第一に考え、お客様の食と健康に貢献すること。厳密に定められた「はかた地どり」の生産・管理規定を守りながら、アニマルウェルフェア(家畜福祉)を重視した生産を行っています。
また、東京都内に3店舗「はかた地どり」料理専門店を出店するほか、筑後地方を中心に唐揚げ専門店「福栄のから揚げ」を展開しています。

博多地どりをさばく様子
生産ラインにのるはかた地どり
福栄組合の外観
どのような「ワンヘルス」の取り組みを行っていますか?

まず、飼育や加工過程において病原体の侵入を防止する取り組みを行っています。飼育農場は自然豊かな場所にあるため、鶏に害を与える害虫や鳥類も周囲に存在しています。それらの侵入を防ぐため、施設の点検を都度行い、鶏が健康的に過ごせる環境を守っています。そして2018年に新しくなった本社工場も、厳しい衛生管理を行っています。工場内は汚染区域と非汚染区域を厳格に区別し、汚染の可能性を限りなくゼロに近づける動線を確保。また、専用着衣はもちろん、エアチラー (空気冷却)によるほこりの除去や1分間の手洗い、消毒などを導入し、衛生的な環境の確保を行っています。また、食肉加工時に菌数ゼロに近づけることで、消費期限を延ばすことにも成功しました。新工場になってから、品質へのクレームはほぼなくなりました。

次に、飼料の添加物の使用期間短縮にも取り組んでいます。飼料安全法では、食用として出荷される家畜への出荷前7日間の抗菌性飼料添加物の使用が禁止されていますが、「はかた地どり」の場合、規定期間 の約8倍以上となる出荷前60日間は飼料添加物を使用しません。そのため、消費者のみなさんにより安心して味わっていただけるかと思います。

飼育場の外観

また、福岡県内の小学校で食育活動も行っています。給食の献立に「はかた地どり」が取り入れられた際は、私や工場のスタッフが「はかた地どり」や命をいただくことについての特別授業を行いました。一部の小学校では、羽や内臓を取り除いた丸鶏の状態の「はかた地どり」を生徒の前で解体し、部位の説明などを行ったこともあります。多くの生徒が興味津々で反応もよく、食育に繋がったのではないかと思います。

「ワンヘルス」の取り組みをどう活用していきたいですか?

2022年10月に第1号としてワンヘルス認証を取得してまだ1年弱ですが、外食産業や小売業のバイヤーに「はかた地どり」を説明する際に、ワンヘルスへの取り組みは興味をもっていただける一因になることを感じています。価格の安さではなく、おいしさや価値、ブランドで選んでいただく「はかた地どり」のような商品にとって、とてもよいアピールポイントになるのではないでしょうか。今後は、食の安全性や環境への配慮がますます重視されると思いますので、ワンヘルスの取り組みにも注目が高まるでしょう。 また、一般の消費者の方々にもこの取り組みを知っていただけるよう、商品パッケージにもワンヘルス認証のロゴマークを取り入れ、広めていきたいと思います。その結果、消費者の方たちが作られている背景を意識したうえで「はかた地どり」を選んでいただけるようになればうれしいですね。

 

加工商品のパッケージ

※インタビューは、2023年8月25日に行われたものです。


認証品目の取り扱い店舗

  • ゆめタウン系列の店舗(みやこ町)
  • Aコープ(行橋市)
  • 博多阪急 鳥芳
  • 福岡三越 肉処えんや
  • ロピア(博多、新宮)

認証品目:
鶏肉、ジャーキー オブ はかた地どり、はかた地どりともち麦のお粥、はかた地どりカレー、博多かしわめし

<加工品>
JA筑紫 ゆめ畑(太宰府、筑紫野、那珂川、大野城) 福栄のから揚げ 北野町本店 など

※掲載店舗情報は、2023年8月25日現在のものです。